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家具に使われる素材の話|ファニチャーリノリウムとメラミン化粧板

家具を選ぶとき、デザインやサイズだけでなく、天板や表面に使われている「素材」にも目を向けてみると、表面材にもさまざまな選択肢があることに気づきます。
私たちが普段ご紹介しているファニチャーリノリウムも家具用表面材のひとつで、天然素材を主原料とし、環境への配慮という点からも注目されている素材です。
一方で、家具を選ぶ場面では、仕上がりの安定感や扱いやすさから、メラミン化粧板が選ばれるケースも多くあります。
この記事では、家具の表面材としてよく使われる『ファニチャーリノリウム』と『メラミン化粧板』について、それぞれの特徴や仕上がりの違いを紹介します。
ファニチャーリノリウムとメラミンの違い

ファニチャーリノリウムとは?
亜麻仁油やロジンなどの天然素材を主原料とした、家具用の表面材です。
光の反射を抑えたマットな仕上がりで、空間に落ち着いた印象を与え、見た目の印象だけでなく、指紋が目立ちにくい点など、日常使いに適した特性を持っています。
また、抗菌・抗ウイルス機能を備えていることから、オフィスや公共空間など、多くの方が利用し、手に触れる機会の多い家具で使われています。
ファニチャーリノリウムについて、
素材の特徴や施工事例をまとめた「+Linoleum」特集ページもでも紹介しています。

メラミン化粧板とは?
家具や内装で幅広く使われている表面材のひとつです。
紙に印刷した柄を樹脂で固め、基材に貼り合わせてつくられるため、色や表情にムラが出にくく、比較的均一な仕上がりになりやすいのが特徴です。木目柄や単色、石目調などデザインのバリエーションも豊富で、空間のテイストや用途に合わせて選びやすい素材でもあります。
また、表面が硬く、水や汚れに強い点もメラミン化粧板の特徴です。日常的なお手入れがしやすく、使用環境による影響を受けにくく、扱いやすさを重視した家具で選ばれることも多くあります。
仕上がりの印象の違い
同じ形の家具でも、選ぶ素材によって仕上がりの印象は大きく変わります。

ファニチャーリノリウム
光の反射を抑えたマットな質感が特徴で、やわらかく落ち着いた印象をつくりやすい素材です。素材ならではの深みがあり、空間に温かみや奥行きを持たせたい場合に選ばれることもあります。
メラミン化粧板
表面の仕上がりが均一で、すっきりとした印象に仕上がります。
木目柄や単色などデザインの選択肢も多いため、空間のテイストを揃えたい場合にも選びやすい素材です。
素材の製造方法の違い

ファニチャーリノリウム
亜麻仁油や木粉などの天然素材を主原料としてつくられています。
工業素材のように均一な仕上がりを前提とする素材とは異なり、素材の質感や表情を活かした仕上がりが特徴です。そのため、光の当たり方によって、表情の違いが感じられる点も魅力のひとつです。
メラミン化粧板
紙に印刷した柄にメラミン樹脂を含浸させ、高温・高圧で基材に貼り合わせてつくられる工業素材です。
この製法により、色柄や表面の仕上がりを均一にコントロールしやすく、製造ロットによるばらつきが出にくい点が特徴です。そのため、複数台を並べる家具や、同じ仕様で数を揃える場合でも、仕上がりの印象を安定させやすい素材です。
メンテナンスの違い

ファニチャーリノリウム
日常のお手入れは、乾拭きや水拭きで問題ありません。汚れが気になる場合は、中性洗剤を薄めたもので拭き取ります。
細かな傷(スクラッチ)が気になる場合には、くるみの実を軽く擦りつけて、表面をなじませることで目立ちにくくなることがあります。
素材の質感を保つためには、汚れや水分が付着した場合に早めに拭き取るなど、日常的なケアを行いながら使用することが大切です。
メラミン化粧板
日常的なお手入れがしやすい素材です。乾拭きや水拭きで十分対応でき、汚れが付いた場合も中性洗剤で拭き取ることができます。特別なケアを必要とせず、普段使いの家具でも扱いやすい点が特徴です。
表面の仕上げと耐久性の違い
ファニチャーリノリウム
ファニチャーリノリウムは、メラミンのように表面を硬く保護する仕上げではなく、素材そのものの質感を活かした表面構造になっています。使用環境や触れ方によって細かな変化が生じることはありますが、木の天板のように、使い続ける中で表情が少しずつ変わり、風合いが深まっていく素材です。
メラミン化粧板
表面に樹脂層が施されており、水や汚れ、傷が付きにくい仕上げになっています。
日常使用において見た目の変化が起こりにくく、使用頻度が高い環境でも、安定した状態を保ちやすい点が特徴です。日常的なお手入れがしやすく、扱いやすさを重視した家具に適した素材です。
おわりに
ファニチャーリノリウムとメラミン化粧板は、どちらも家具の表面材として多く使われている素材ですが、仕上がりの印象や使い方に対する考え方には違いがあります。
素材の質感や落ち着いた表情を活かしたい場合にはファニチャーリノリウム、
均一な仕上がりや扱いやすさを重視したい場合にはメラミン化粧板、
といったように、目的や使う場所に応じて選ばれています。
家具は長く使うものだからこそ、デザインやサイズに加えて、表面に使われている素材にも目を向けてみることで、より納得感のある選択につながるかもしれません。

